塾長のひとりごと
【AI教育なのに「AIが主語」じゃない】生成AIパイロット校の言葉に共感した理由
こんにちは、完全個別指導塾オールウェイズです。
昨日10月9日、群馬県の吉岡町立吉岡中学校で、文部科学省の生成AIパイロット校事業に関する公開学習会が行われました。
吉岡中学校は今年度、生成AIパイロット校事業の指定校となっています。
そこで掲げられているテーマを見て、私はかなり共感しました。
「子どもを主語にした授業づくり」です。
生成AIの実証校なのに、「AIを活用した最先端授業!」ではない。
「生成AIで授業を効率化!」でもない。
あくまで主語は、子ども。
ここ、すごく大事だと思います。
同校では、教科の見方・考え方に基づく質の高いアウトプットを追求することをテーマに、授業改善やデジタル活用を進めています。
10月9日の公開学習会では、2時間で計13授業が公開されました。
AIを入れた瞬間、主語がAIになりやすい
これは自分自身にもかなり当てはまります。
WAYSを作り始めると、「AIでこんなこともできる」「あれも自動化できる」「これも追加できるな」と、どんどん機能の話になります。
面白いんです(笑)
技術的にできることが増えるのは、普通に楽しい。
でも、そこで油断すると、「WAYSに何ができるか」ばかりを考え始めます。
本当は逆なんですよね。
生徒に何ができるようになってほしいのか。
そこから考えるべきです。
生徒が自分で勉強を始められるようになってほしい。
分からないところでずっと止まらず、でも答えを丸写しするのでもなく、自分で一歩進めるようになってほしい。
提出物を締切直前に一気にやるのではなく、少しずつ計画できるようになってほしい。
自分の苦手なところに気づいてほしい。
そのためにWAYSがあります。
AIを使うこと自体が目的ではありません。
「AIを使った授業」と聞くと、ついAIを見てしまう
最近、教育AIのニュースを毎朝追っています。
生成AIパイロット校。
AI教材。
AIチューター。
校務DX。
次々に新しい言葉が出てきます。
当然、ニュースになるのは新しい技術です。
でも、生徒からすると「今日はAIを使った」という事実そのものは、本来そんなに重要ではないと思います。
例えば英語の授業でAIを使った。
そこで以前より自分の英文を見直せるようになったのか。
数学でAIへ質問した。
そのあと、自分一人でも似た問題を解けるようになったのか。
社会でAIを使って意見を整理した。
その結果、自分の考えが以前より深くなったのか。
見るべきなのはこっちです。
AIを使ったかではなく、その生徒に何が残ったか。
ここはWAYSでも絶対に忘れたくありません。
塾でも「先生を主語」にすると危ない
実はAIに限った話ではないと思っています。
塾でも同じです。「先生が分かりやすく教えた」だけではダメなんです。
私がものすごく上手に説明して、「なるほど!」と生徒が言った。
「今日いい授業したな」と思います。
でも翌週、「じゃあこれやってみて」と言ったら解けない。
これなら、主語が私になっていたのかもしれません。
私が説明できたかではなく、生徒ができるようになったか。
先日、中1生に先生役をしてもらったのも同じです。
私が説明するより時間はかかります。
私が答えを言った方が圧倒的に早い。
でも、生徒が説明する。
言葉に詰まる。
板書する。
私から「なんで?」と何度も聞かれる(笑)
その方が本人の頭は動いています。
授業の主語が生徒になっています。
完全個別だからこそ「先生がしゃべりすぎる」危険もある
1対1指導には良いところがたくさんあります。
その子だけを見られる。
分からないところへすぐ戻れる。
学校進度に合わせられる。
でも逆に、先生がずっとしゃべれてしまうという怖さもあります。
集団授業なら他の生徒が答えている時間があります。
1対1なら、私が一時間全部説明しようと思えばできてしまう。
だから意識して、生徒へ返します。
「どう思う?」
「なんで?」
「ここから何する?」
「先生に説明して」
最近は完全に、質問する回数の方が増えている気もします。
生徒からすれば、「普通に教えてくれ」と思っているときもあるでしょう。
もちろん必要なら教えます。
ただ、できるだけ本人の頭を使う部分は残したい。
WAYSでも「AIにしゃべらせすぎない」
同じことをWAYSにも入れています。
ウェイズ先生がものすごく丁寧な長文解説を一発で返す。
技術的にはできます。
むしろ簡単です。
でも、それで本人が読むだけなら、授業で私が一時間しゃべり続けるのとそんなに変わりません。
だからまず、「どこまで分かってる?」と聞く。
少しヒントを出す。
本人に考えてもらう。
必要ならもう一段説明する。
それでも難しければ詳しく説明する。
そして最後に、理解できたか確認する。
あくまで、生徒が動くためにAIがいる。
AIに勉強してもらうのではなく、生徒が勉強する。
ものすごく当たり前のことですが、AIが便利になればなるほど、この当たり前を意識しておかないと簡単に逆転します。
「子どもを主語にする」は、たぶんAI時代ほど大切になる
AIはこれからもっと賢くなると思います。
説明もさらに上手になります。
問題も作れる。
採点もできる。
学習データから弱点も見つけられる。
できることはどんどん増えるでしょう。
だからこそ、「じゃあAIに何をさせよう?」から始めるのではなく、「この子に、何ができるようになってほしい?」から始めたい。
昨日の生成AIパイロット校の「子どもを主語にした授業づくり」という言葉は、AI教育だけでなく、普段の授業そのものにも当てはまると思います。
私も最近、WAYSばかりアップデートしています。
便利な機能はこれからも増やします。
たぶん今日も何か触ります(笑)
でも、WAYSが進化した結果として見たいのは、WAYSの機能数ではありません。
生徒が昨日より一つ、自分でできるようになったか。
そこです。
AIが主語にならないように。
先生が主語になりすぎないように。
最後はいつも、
生徒が主語。
これはオールウェイズでも大切にしていきたいと思っています。



