数学

【中3「y=ax²」なのに、小学校の図形公式を復習する理由】数学は単元ごとに切れていない

こんにちは、完全個別指導塾オールウェイズです。

 

中学3年生の数学は、現在「関数 y=ax²」の単元に入っています。

二次関数のグラフをかいたり、xの値が変化したときにyがどのように変わるかを考えたり、変化の割合を求めたり、中2で学習した一次関数とはまた違う特徴が出てくるので、ここから苦戦する生徒もいます。

そんな中、オールウェイズのある中3生に今やってもらっていることがあります。

小学校から今までに習った、図形の公式の総復習です。

「今、y=ax²をやっているのに、なぜ長方形や円、柱や錐の公式を復習しているの?」と思うかもしれません。

でも、ちゃんと理由があります。

 

y=ax²は、グラフだけ分かればいい単元ではない

y=ax²と聞くと、まず思い浮かぶのは放物線のグラフだと思います。

例えば、y=2x²なら、x=1のときy=2、x=2ならy=8、x=3ならy=18。

xが2倍になったからyも2倍、という一次関数とは違い、xの2乗に比例してyが変化していきます。

ここまでは比較的理解しやすいかもしれません。

 

でも実際の問題では、毎回きれいに、「y=ax²です。aを求めなさい」だけが出てくるわけではありません。

図形の中に、y=ax²の関係が隠れている問題も出てきます。

 

例えば、正方形の面積

一辺の長さをx cm、面積をy cm²とします。

正方形の面積は、一辺×一辺なので、一片をx、面積をyとするとy=x²になります。

まさにy=ax²の形です。

円でも同じです。半径をx、面積をyとすれば、

y=πx²となります。

これも、a=πと考えればy=ax²です。

 

さらに、立体の体積でも条件によっては2乗比例が現れます。

例えば高さが一定の円柱で、半径だけをxとするなら、体積は「底面積×高さ」なので、固定された高さをhとすればy=πhx²です。

ただし、ここは少し注意が必要で、立体のすべての長さを同じ割合で大きくするような相似な立体では、体積は2乗ではなく3乗に比例します。

こういう違いも含めて、図形の公式を理解していると関数の問題が一気に見やすくなります。

 

正方形の面積の公式を忘れていたら?

ここで問題になります。

生徒が、「y=ax²の特徴は分かっています」と言っていたとします。

 

でも、「正方形の面積は?」「円の面積は?」「円柱の体積は?」と聞いたときに公式が出てこない。

そうなると、図形と関数を組み合わせた瞬間に解けなくなります。

本人からすると、「y=ax²が分からない」ように感じるかもしれません。

でも実際には、y=ax²そのものではなく、その問題を解くために必要な図形の知識が抜けている。

数学では、こういうことが本当によくあります。

 

中3だから、中3の内容だけやればいいわけではない

私は以前から、「できないところまで戻るのではなく、できなくなったところまで戻る」という考え方を大切にしています。

今回も同じです。

中3だからといって、中3の問題だけを延々と解かせるつもりはありません。

必要なら小学校まで戻ります。

小学生で習った長方形や三角形の面積、円周や円の面積、直方体や柱の体積。

中学生で増えた扇形や柱・錐などの公式。

今の問題を解くために必要なら、全部確認します。

学年が上がったからといって、以前習った内容が自動的に使える状態になっているわけではありません。

一度覚えた。

テストのときはできた。

でも数年使わなければ忘れる。

これは普通です。

 

だから必要になったタイミングで、もう一度掘り起こします。

 

今回は「よく出るものだけ」では終わらせない

実は今回なら、y=ax²で出てきそうな図形公式だけを選んで確認する方法もあります。

それでも今の単元だけを乗り切ることはできるかもしれません。

 

でも今回は、あえてそうしていません。

小学校から習ってきた図形公式を、このタイミングで洗いざらい確認しています。

 

なぜなら、この先の中3数学は図形が続くからです。

y=ax²が終わったら、相似があります。

その先には三平方の定理があります。

円周角の定理もあります。

ここから先、図形の知識を使う場面が一気に増えてきます。

 

だったら今、「今回の関数問題に必要な公式だけ」をその場しのぎで覚えるより、一度きちんと整理してしまった方がいい。

今回のy=ax²は、その絶好のタイミングだと思っています。

 

この前、公式集と問題集を作った理由

少し前に、図形公式をまとめた公式集と、それを使うための問題集を作りました。

もちろん、公式が一か所にまとまっていれば見やすいですし、毎回教科書やインターネットで探す手間も減ります。

 

でも、作った理由はそれだけではありません。

むしろ私がやってほしかったのは、「この問題では、たくさんある公式の中のどれを使えばいいんだろう?」と考えることです。

問題を解くたびに、「三角形の面積の公式は何だっけ」とその公式だけを調べれば、その問題は解けるかもしれません。

でも実際のテストでは、「この問題には三角形の面積の公式を使いなさい」とは書いてありません。

円の面積なのか、扇形なのか、三角形なのか、柱の体積なのか、三平方の定理を使うのか。

自分が覚えているたくさんの道具の中から、今この問題に必要なものを選ばなければいけません。

 

だから公式集は、単に「分からなかった公式をすぐ調べるための一覧表」として作ったわけではありません。

問題を見て、「これはどの公式が使えそう?」と考えたあとに、その一覧の中から自分で探す。

その練習をしてほしかったんです。

 

公式を「覚える」と「選べる」はまた別

公式を覚えている。

公式を使える。

この二つは違うと先ほど書きました。

 

でも、もう一段あります。

公式を知っていて、使い方も分かっていて、さらに問題を見た瞬間に「これを使おう」と選べるか。

ここまでいって、ようやく実戦で使える知識になります。

 

例えば公式集に10個の公式が載っているとします。

そのうち今回使うのは1つだけ。

どれを使うのかを私が先に教えてしまえば、計算練習にはなります。

でも、本番で必要なのはその一歩前です。

「この図形なら、まずこの公式が使えそうだ」と自分で判断する。

だから問題集を解くときも、公式集を横に置いて構いません。

 

ただし、私が「○ページのこの公式を使って」と教えるのではなく、自分で公式集の中から探します。

最初は時間がかかってもいいと思っています。

何度もやっているうちに、「円が出たらこの辺」「体積ならここ」「相似ならこの考え方」と、頭の中でも整理されていきます。

最終的には公式集を開かなくても、自分で引き出せる状態にしたい。

その途中段階として使っています。

 

図形は「公式」だけでなく、形そのものを頭に持っておきたい

そして今回の公式集には、もう一つ工夫を入れました。

公式だけを並べるのではなく、生徒自身がその図形を描くスペースを作っています。

きれいな図でなくて構いません。

下手でもいいです。

ただし、正しい図形を自分で描く。

三角形なら三角形。

円なら円。

柱なら柱。

錐なら錐。

必要なら高さや半径なども自分で書き込みます。

なぜそこまでやるかというと、図形問題を解くときには、頭の中でその形をイメージできることがかなり大切だからです。

 

描けない図形は、頭の中でも曖昧なことがある

例えば円柱の体積の公式を言える生徒でも、「円柱を描いてみて」と言うと、意外と手が止まることがあります。

あるいは、三角柱と三角錐が頭の中で混ざっている。

扇形を描いたときに、半径がどこなのか分からない。

台形の高さがどこなのか曖昧。

こういう状態だと、公式だけ暗記していても、問題の図と公式がなかなかつながりません。

だから私は、図形を見て公式を覚えるだけではなく、自分の手で一度描いてほしいと思っています。

自分で描くためには、辺がどうつながっているのか。

どこが底面なのか。

どこが高さなのか。

半径はどこなのか。

を考えなければいけません。

つまり「描く」という作業そのものが、図形を理解する確認になります。

 

下手でもいい。正しく描ければいい

ここは生徒にも伝えています。

絵の上手さは全く必要ありません。

円が少しいびつでもいい。

立体がちょっと不格好でもいい。

美術の時間ではありません(笑)

大事なのは、自分の中にある図形のイメージを、紙の上に正しく出せるかということです。

図形が描け、公式が言える。

問題を見て、どの公式を使うか選べる。

そして実際に計算できる。

今回作った公式集と問題集は、この流れを全部確認するためのものです。

 

「公式集を見ながら解く」ことにも意味がある

公式集を見ながら問題を解くと、「それだと暗記にならないのでは?」と思うかもしれません。

でも、最初から全部覚えてから問題を解く必要はないと思っています。

まず一覧を見ながら、「この問題ならどれだろう」と探す。

そして使う。

また別の問題で探す。

何度も同じ公式を選ぶ。

そうしているうちに、だんだん探す時間が短くなります。

そして最後には見なくても出てくる。

私はこの順番でいいと思っています。

覚えてから使うだけではなく、使いながら覚える。

さらに、使いながら「選び方」まで身につける。

今回の図形総復習で本当にやりたいのは、そこです。

 

公式集を作ったのも、問題集を作ったのも、この生徒に公式を大量暗記させるためではありません。

この先、相似、三平方の定理、円周角の定理と図形が続いたときに、「この問題、何を使えばいいんだ?」と自分で考えられるようにするためです。

そう考えると今回のy=ax²は、ただ二次関数を勉強する時期ではなく、これまで習ってきた図形を、一度全部自分の道具箱へ戻すタイミングでもあると思っています。

 

 

数学は「公式暗記大会」ではない

もちろん公式は覚えなければいけません。

知らなければ使えないので、まず覚えることは必要です。

 

ただ、その先があります。

何のための公式なのか。

どのような図形で使うのか。

問題のどの数字が公式のどこに入るのか。

今求めたいものに対して、この公式が本当に必要なのか。

ここまで考える。

数学が苦手な生徒ほど、「公式を覚えたら数学ができる」と思っていることがあります。

 

でも実際には、数学では覚えた道具をどこで使うか判断する力がかなり重要です。

工具箱の中に道具が全部入っていても、どの場面でどの工具を使うか分からなければ修理できないのと少し似ています。

図形公式も、数学の道具です。

 

単元は変わっても、前に習ったことは消えない

学校の数学は、正負の数、文字式、方程式というように、単元ごとに区切って習います。

教科書も章が変わりますし、テストが終われば「はい、次」という感覚になりやすい。

 

でも、本当の数学はそんなにきれいに切れていません。

y=ax²の問題に、小学校の面積公式が出てくる。

相似で比を使う。

三平方の定理で平方根を使う。

関数と図形が一緒になった問題では、方程式を作ることもあります。

昔習ったものを使いながら、新しいものを学ぶ。

これが数学です。

だから、一つ前どころか数年前に習った内容へ戻ることもあります。

それは後退ではありません。

今の単元を理解するために必要な土台を取りに戻っているだけです。

 

今ここで全部確認することには意味がある

今回の生徒に図形公式を洗いざらい確認してもらっているのも、そのためです。

正直、本人からすると、「これ小学校でやったやつじゃん」というものもあると思います。

その通りです(笑)

 

でも、その小学校で習った公式を、中3になった今、自在に使えるでしょうか。

ここを一度確認しておけば、この先の相似や三平方、円周角で図形の問題が増えたときにも使えます。

そして高校数学へ進んでも、図形はなくなりません。

今後何度も使うなら、一度ここで整理しておく価値はあります。

 

「今の単元を進める」だけが個別指導ではない

完全個別1対1で授業をしていると、こういうことができます。

学校ではy=ax²を進めている。

でも、この生徒には今、図形公式の総復習が必要。

だったらやる。

 

別の生徒なら、同じy=ax²でもグラフをもっと練習するかもしれません。

さらに別の生徒なら、中2の一次関数へ戻るかもしれません。

全員が同じ教材の同じページを進む必要はありません。

今その生徒に必要なことをやる。

私は、それが個別指導だと思っています。

 

今回の目的も、「図形公式を全部暗記させること」ではありません。

覚える。

問題で使う。

間違える。

もう一度確認する。

そして、必要なときに自分で引き出せるようにする。

そこまでやります。

今はy=ax²

でも見ているのは、その単元だけではありません。

この先の相似、三平方の定理、円周角の定理まで考えて、今のうちに図形の土台を整えておく。

少し遠回りに見えるかもしれません。

 

でも数学では、こういう遠回りが結局一番近いことがあります。

 

「習った」ではなく、「使える」

 

図形公式も、そこまで持っていきます。

 

高校生テスト前応援キャンペーン|Every Checkを完全無料で利用できます

9月最後の記事なので、今月ご案内してきた高校生向けキャンペーンも改めて紹介します。

完全個別指導塾オールウェイズでは現在、高校生先着5名を対象に、見守り自習コース「Every Check」を10月10日(土)まで完全無料で利用できる「高校生テスト前応援キャンペーン」を実施しています。

無料期間中も、単に自習席を利用するだけではありません。通常のEvery Checkと同じように学習記録を残し、私が確認し、必要に応じてコメントします。管理費等も一切かかりません。

すでにほかの塾や予備校へ通っている高校生も利用できます。

授業は今の塾で。自習はオールウェイズで。

先着5名はお問い合わせ順ではなく、利用手続き完了順です。

▶ 見守り自習コース Every Check 特設ページ