勉強法

【覚える量を減らす勉強法】「同じ・似ている・全く違う」で考える

こんにちは、完全個別指導塾オールウェイズです。

勉強をしていると、新しいことが次々に出てきます。

 

新しい英単語。
新しい文法。
新しい公式。
新しい用語。

そして、新しいものが出てくるたびに、

「また覚えることが増えた……」となる生徒がいます。

でも、本当に全部を一つずつ、別々に覚える必要があるのでしょうか。

 

私は授業の中で、

「これ、前に習った何かと同じじゃない?」

「これは似ているけど、どこが違う?」

「逆に、これは全く別物だね」という話をよくします。

物事を理解するとき、

同じ。
似ている。
違う。

という比較は、とても基本的な考え方です。

せっかく人間が普段から自然に使っている考え方なのだから、勉強でももっと意識的に使ってほしいと思っています。

 

新しいことを「単独」で覚えようとすると大変

たとえば、中学校の英語で助動詞を習います。

can
may
must
will
should

などです。

それぞれ意味は違います。

canなら「〜できる」。

mayなら「〜してもよい」「〜かもしれない」。

mustなら「〜しなければならない」。

willなら未来や意思。

shouldなら「〜すべきだ」。

ここまでは、それぞれ覚える必要があります。

問題は、そのあとです。

「canの疑問文の作り方」

「canの否定文の作り方」

「mayの疑問文」

「mayの否定文」

「mustの疑問文」

「mustの否定文」……と、一つずつ別々のルールとして覚え始める生徒がいます。

5種類の助動詞について、疑問文と否定文をそれぞれ覚える。

単純に考えれば、5×2=10個です。

これは大変です。

でも、そんな覚え方をする必要はありません。

 

助動詞は「be動詞と同じ」と考える

たとえば、He is busy.というbe動詞の文があります。

疑問文にすると、Is he busy?

否定文なら、He is not busy.です。

 

つまりbe動詞では、

疑問文 → be動詞を主語の前へ

否定文 → be動詞の後ろにnot

でした。

 

では、

He can swim.を見てみます。

疑問文は、Can he swim?

否定文は、He cannot swim.です。

 

同じですね。

willでも、

He will come.

→ Will he come?

→ He will not come.

 

mustでも、

He must study.

→ Must he study?

→ He must not study.

 

基本的な作り方は同じです。

 

つまり、can、may、must、will、shouldについて疑問文・否定文を全部別々に覚えるのではなく、「助動詞グループは、疑問文と否定文の作り方がbe動詞と同じ」と整理すればいい。

これだけで、覚える量はかなり減ります。

 

「5個覚える」のではなく「1つのグループ」にする

勉強が得意な生徒を見ていると、何でも記憶力だけで覚えているわけではありません。

知識をまとめています。

たとえば、

can
may
must
will
should

を5個のバラバラなものとして見るのではなく、「助動詞」という一つのグループとして見る。

そして、「このグループには共通した性質がある」と考えます。

そうすれば、新しく助動詞が出てきても、「これは助動詞だから、あのルールが使えるな」と考えられます。

一方、全部を単独で暗記していると、新しい単語が出るたびに、新しいルールを追加しなければなりません。

どちらが楽かは明らかです。

 

「同じところ」を探すと、覚える量が減る

これは英語だけの話ではありません。

数学でも同じです。

昨日の記事では平方根について、「√がついていても立派な数」という話を書きました。

平方根に入ったからといって、今までの数学が使えなくなるわけではありません。

 

たとえば、3(√2+4)でも、使うのは今まで習った分配法則です。

(√3+2)(√3−2)でも、展開公式が使えます。

 

「平方根だから全部新しい」ではありません。

今まで習ったものと同じ部分がたくさんある。

そこを見つけられれば、新しく覚える量は減ります。

 

「似ているけれど違う」も大切

ただし、「同じものを探そう」だけでは危険です。

勉強には、似ているけれど、完全には同じではないものもたくさんあります。

ここはむしろ、違いをはっきりさせた方が覚えやすくなります。

 

たとえば英語なら、be動詞と一般動詞。

どちらも英文の中心になる大切なものですが、疑問文の作り方は違います。

 

be動詞なら...

He is busy.

→ Is he busy?

 

一般動詞では...

He plays tennis.

→ Does he play tennis?

 

一般動詞そのものを前へ出すわけではありません。

だから授業では、「be動詞と一般動詞を、それぞれ全部暗記しよう」ではなく、「この二つは何が同じで、何が違う?」と整理します。

共通点だけを見るのでもない。

違いだけを見るのでもない。

比較することで、両方がはっきりします。

 

「全く違う」と分かれば、混ぜなくなる

さらに、「これは似ているように見えるけれど、考え方は全く違う」と分けることも大切です。

勉強で間違いが起きる原因の一つは、似ているものを同じものとして混ぜてしまうことだからです。

 

たとえば数学では、

2+3=5と、2×3=6は、どちらも数字を使った計算ですが、していることは全く違います。

 

もっと学習が進めば、

(a+b)²と、a²+b²を同じように考えてしまうことがあります。

でも、(a+b)²=a²+2ab+b²です。

 

見た目が似ているからこそ、「ここは同じではない」とはっきり認識する必要があります。

「違う」と分かることも、立派な理解です。

 

暗記するときも「仲間探し」をする

理科や社会でも使えます。

たとえば社会で新しい用語を覚えるときも、一つずつ単独で覚えるより、

「これは何と同じグループ?」

「似た出来事は何?」

「逆の考え方は何?」と整理する。

 

理科でも、似た実験。似た現象。同じ公式を使う場面。

逆に、見た目は似ているけれど仕組みが違うもの。

そうした関係を作っておくと、知識がバラバラになりにくくなります。

 

単語カードを100枚並べて覚えるよりも、

頭の中に、

「これはこの仲間」

「これはこっちと似ている」

「これはここだけ違う」

というつながりを作った方が、思い出す手がかりも増えます。

 

「忘れにくい」のは、思い出す道が増えるから

一つの知識を単独で覚えると、それを思い出す道も一本しかありません。

でも、「be動詞と同じ作り方」「助動詞グループ」「疑問文は前に出す」というように、ほかの知識とつながっていると、いくつもの方向から思い出せます。

 

「あれ、canの疑問文ってどう作るんだっけ?」となっても、

「canは助動詞」

↓

「助動詞はbe動詞と同じように疑問文を作る」

↓

「主語の前に出せばいい」と戻ってこられます。

丸暗記なら、忘れた瞬間に終わりです。

でも、知識同士につながりがあれば、別の知識から答えへ戻ることができます。

だから私は、覚えやすくするためだけでなく、忘れたときに自力で思い出すためにも比較は大切だと思っています。

 

新しいことを習ったら、3つの質問をしてみる

新しい単元に入ったとき、生徒にはぜひ次の3つを考えてほしいと思います。

 

① 今まで習った何と同じ?

使える公式や考え方はないか。

同じグループに入るものはないか。

 

② 何と似ている? どこが違う?

完全に同じではないなら、違う部分はどこか。

間違いやすいポイントは何か。

 

③ 全く違うものは何?

混ぜてはいけないものは何か。

反対の考え方になるものは何か。

この3つを考えるだけでも、新しい知識の見え方はかなり変わります。

 

先生から教えてもらうだけではなく、自分で探す

最初は先生が、「これは前に習ったあれと同じだよ」と伝えてもいいと思います。

でも、最終的には生徒自身が、「あ、これ前のあれと同じじゃん」と気づけるようになってほしいと思っています。

ここまで来ると、勉強はかなり楽になります。

新しい内容が出てくるたびに、「また暗記が増えた」ではなく、「これはどこにつながるんだろう」と考えられるからです。

高校へ進めば、学習内容はさらに増えます。

大学受験になれば、覚える量も一気に増えます。

すべてを一個ずつ独立して覚えるのは現実的ではありません。

だからこそ、中学生のうちから、知識を比較し、分類し、つなげる習慣を身につけてほしいと思っています。

 

「覚える勉強」から「整理する勉強」へ

勉強というと、何度も書く。何度も読む。何度も唱える。という「覚える作業」に意識が向きがちです。

もちろん、繰り返しは必要です。

 

でも、それだけではなく、

同じものをまとめる。

似たものを比べる。

違うものを分ける。という「整理する勉強」も必要です。

 

助動詞を10個のルールとして覚えるのか。

「助動詞はこの作り方」と一つにまとめるのか。

同じ内容でも、頭の使い方によって負担は大きく変わります。

新しいことを習ったときほど、「全部覚えなきゃ」と急ぐ前に、一度、今まで知っていることと比べてみる。

 

そこに、意外と覚える量を減らすヒントがあります。

 

オールウェイズでも、新しい公式や文法をただ覚えてもらうのではなく、

「これは何と同じ?」

「どこが違う?」

「前に習った何が使える?」と問いかけながら授業を進めています。

勉強は、知識を頭の中へ次々に放り込む作業ではありません。

バラバラだった知識をつなぎ、整理しながら、少しずつ大きなまとまりにしていくものです。

同じ。似ている。違う。

普段から自然に使っているこの考え方を、ぜひ勉強でも意識して使ってほしいと思います。

 

完全個別指導塾オールウェイズでは、単に暗記量を増やすのではなく、これまで習った内容とのつながりを確認しながら指導しています。

「覚えることが多すぎて混乱している」「習った単元が全部バラバラに見える」という場合は、知識を整理する方法を変えるだけでも、勉強しやすくなることがあります。一人ひとりがどこで混乱しているのかを確認しながら、つながりを作っていきます。