保護者向け・コラム(豆知識)
主体性評価の見直しは「学力重視」なのか?
こんにちは。広島市安佐南区の完全個別指導塾オールウェイズです。
今日、成績評価に関するニュースが出ていました。
学習指導要領の改訂を議論する中央教育審議会の特別部会では、現在の3観点評価のうち、
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知識・技能
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思考・判断・表現
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主体的に学習に取り組む態度
の3つを見直し、「主体的に学習に取り組む態度」を独立した観点から外し、中心を2観点に整理する方向が示されています。
主体性そのものは完全に消すのではなく、特に強く見られる場合に「思考・判断・表現」に丸印を加えるイメージが示されています。
「学力重視になる」とは少し違う
この話を聞くと、「これからは学力重視になるのか」と思う方もいるかもしれません。
ただ、私は単純にそうとは言い切れないと思っています。
というのも、残る2つの観点は
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知識・技能
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思考・判断・表現
だからです。
つまり、ただ知識を覚えているかだけでなく、考えられるか、判断できるか、表現できるかも引き続き重視されます。
文科省の論点整理でも、次期指導要領の方向性として「高次の資質・能力」や「思考力、判断力、表現力等の総合的な発揮」を重視する考え方が示されています。
ただし、評価は今までより「中身寄り」になるかもしれません
今までの「主体的に学習に取り組む態度」の評価については、
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挙手回数
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ノート提出
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宿題提出
など、見えやすい行動の評価に寄りやすいことが以前から課題として指摘されてきました。文科省の資料でも、形式的なノートの取り方や発言回数だけで評価することは本来の趣旨ではないと整理されています。
その意味では今回の見直しは、“見た目の真面目さ”をそのまま評定化するのではなく、学習内容や思考の質を中心に見直したいという方向だと考えています。
でも、先生方の負担はむしろ増えるのでは?
一方で、現場の先生方はかなり大変になるだろうな、とも思いました。
見直し案は一見するとシンプルに見えますが、実際には
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どんな場合に丸印を付けるのか
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A○、B○のような扱いになるのか
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C評価に丸印を付けることはあるのか
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その丸印を最終評定にどう反映するのか
など、かなり細かい運用ルールが必要になります。
文科省も、指導要領改訂後に教科ごとに丸印を付ける着眼点を示す方針だとしており、逆に言えば、現時点では学校現場が迷いやすい部分が残っているとも言えます。
現場では事務処理も大変になりそうです
例えば、学校現場では成績処理をExcelや校務支援システムで管理しているところも多いと思います。
そこに
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A
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B
-
C
だけでなく、「A○」「B○」のような要素が入ると、入力方法はどうするのか、一覧表でずれないか、通知表にはどう表示するのかシステム改修が必要なのかといった、かなり現実的な問題が出てきます。
制度としては「主体性の見せ方を見直す」という話でも、学校現場ではむしろ新しい整理や説明が必要になり、負担が増える可能性がある
と感じます。
塾としては、やはり「中身」を大事にしたい
今回の見直しが進んでも、私は大事なことは変わらないと思っています。
結局、これからも必要なのは
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知識をきちんと身につけること
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自分で考えること
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答えを言葉にできること
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学習に向かう姿勢を持つこと
です。
主体性評価の見せ方は変わるかもしれません。
でも、学びに向かう姿勢そのものが不要になるわけではありません。
そして、知識・技能と思考・判断・表現が中心になるなら、なおさらただ提出物を出すだけではなく、本当に理解しているか、説明できるかが大切になっていくはずです。
最後に
今回の見直しは、「学力重視に戻る」というよりも、表面的な行動評価を見直し、理解や思考の中身をより丁寧に見ようとする動きとして捉える方が自然だと思います。
ただその一方で、現場の先生方にとっては、評価基準づくりや事務処理、保護者への説明など、むしろ負担が増える面もありそうです。
制度は変わっても、学びの本質は変わりません。
オールウェイズとしては、これからも知識・技能の土台を固めながら、自分で考え、説明できる力を大切にしていきたいと思います。



