国語

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【2026年広島県公立高校入試 国語】大問3・大問4を徹底解説

こんにちは、完全個別指導塾オールウェイズです。

今日はひな祭りですね。

私は男の子(もうそんな歳でもない)なのであまり馴染みのないイベントでした。

 

さて、今回は2026年広島県公立高校入試国語の解説の続きをはじめます。

 

大問2(17点)

例年通りの説明文です。

配点が20点から17点に変わっています。

 

今回は犬塚美輪さんの『読めば分かるは当たり前?』。2025年の作品です。

「メタ認知」について書かれています。

私たちは、何かを考えたり理解したりする自分の頭の働き(認知)を、さらにもう一段高い視点から客観的に把握し、コントロールすることがあります。これを「メタ認知」と呼びます。本文では、メタ認知には以下の2つの側面があると説明されています。

  1. メタ認知的モニタリング: 自分の今の状況(「わかっているか」「どこでつまづいているか」など)を正しく把握する働きです。
  2. メタ認知的コントロール: モニタリングの結果に基づいて、自分の行動を修正・調整する働きです(例:勉強のやり方を変える、間違いを解き直すなど)。

これらのメタ認知をうまく働かせることで、自分の理解不足に気づき、効率的な学習や正確な問題解決が可能になります。

一方で、モニタリングが失敗すると、矛盾を見逃したり、「わかったつもり」になって思考を止めてしまったりすることもあります。

自分の思考プロセスを冷静に見つめ、適切にコントロールする「メタ認知」の力を養うことは、学びを深め、日常生活や試験においてミスを防ぐために非常に重要であると説かれています。

 

受験生に対して「自分の思考を冷静にコントロールし、今できる最善を尽くしなさい」という、試験を通じたエールが送られているようですね。

まさに、5教科という長丁場に挑む受験生にとって、最も大切な心構えを最初の1時間目で伝えているかのように感じました。

 

問1

空欄に当てはまる語を抜き出す問題です。

前後を見ると

「うまくコントロールするためには□□も必要である」という点に注目します。

この一文の直前(第5〜7段落)を読み返すと、メタ認知を支える要素として「人に関する知識」「課題に関する知識」「方略に関する知識」という3つの具体例とともに説明されています。

これら3つに共通して含まれる言葉、かつ文章全体で「メタ認知的モニタリングとコントロールを支えるもの」として扱われている言葉を探すと、「知識」という言葉が浮かび上がります。

答え 知識

 

問2

「メタ認知的モニタリングとコントロールがそれぞれうまく働き協調する」とはどのような働きかを説明します。

 

まずは、「メタ認知的モニタリング」と「メタ認知的コントロール」を説明している部分を探します。

「メタ認知的モニタリング」については第三段落、「メタ認知的コントロール」については第四段落に書かれています。

「メタ認知的モニタリング」…「わかった」「わからない」のような、頭の中の現状把握をする働き

「メタ認知的コントロール」…自分の進む方向を指し示すような頭の働き

 

それぞれうまく働き協調するということは、この両方の働きをセットで行うということです。

ですので、この2つのはたらきをまとめます。

答え 頭の中の現状把握をし、どうすべきか自分の進む方向を指し示すような頭の働き。

 

どのような働きか聞かれているので、「〜働き。」という文末にしてください。

 

問3(1)

【生徒の会話】に当てはまる適切な表現を抜き出す問題です。

メタ認知的モニタリングの失敗は(1)によって防ぐことができる。

 

つまり、メタ認知的モニタリングの失敗の防ぎ方について抜き出す必要があります。

第9、10段落にメタ認知的モニタリングの失敗について書いおり、それを受けて第11段落には防ぎ方について書かれています。

「つまり、小学生だから…「矛盾するところを見つけよう」という心の準備をすれば、適切にメタ認知的モニタリングを働かせることができます。」

ここが答えです。

 

「つまり」という接続詞は、前に書かれた内容を言い換えたり、結論を導く際に使われます。

前後の分はイコールの関係で繋がれています。

 

「つまり」「要するに」「すなわち」などの接続詞が出てきたら、その後ろは結論やまとめなど大事なことが書かれやすいので、読む際にはぜひチェックしてください。

答え 「矛盾するところを見つけよう」という心の準備

 

本のタイトルにもなっている通り、読解に対する慢心を戒める言葉ですね。

 

問3(2)

意見文を読んで、筋が通っていない点を指摘する問題です。

この問題では100字以内で書くということで、問題を通して一番記述量がありました。

ここまでの時間配分と合わせて、国語の点数が左右する問題と言っても過言ではありません。

 

【意見文】の前半で西田さんは、人に何かを伝えるときに一番大切なことは、誤りのない正確な表現で伝えることと考えています。

2段落目の具体例を読むと、海外の観光客に誤りのない正確な表現で伝えることはできなかったが精一杯伝えようと努力した。私の伝えたいという思いが通じたのか伝わったとあります。

西田さんの主張と具体例の内容が真逆になってしまっていることがわかります。

この点を書いてください。

答え 人に何かを伝えるときに一番大切なことは、誤りのない正確な表現で伝えることと考えているが、その理由には正確な表現で伝えることはできなかったが、精一杯伝えようと努力して伝わったという内容

 

大問3(10点)

古典の問題です。配点は1点多くなっています。

2年続けて古文が出題されました。

落栗物語(おちぐりものがたり)は、江戸時代後期(19世紀前半)に松井成教(まつい しげのり)によって著された、見聞や逸話を記した随筆・見聞録です。

端隆(はしのたかし)という人物の回想譚や、歴史上の人物(豊臣秀吉など)にまつわる話が収められています。

 

問1

古文が出題されたら絶対に出る現代仮名遣いに直す問題です。

しかも、昨年と同じルールで出題されています。

 

語頭と助詞以外の「は・ひ・ふ・へ・ほ」は「わ・い・う・え・お」に置き換えます。
あはれ→あわれ  思ひ出→思い出  言ふ→言う

ですので、給ひて→給いてが正解です。

ひらがな部分だけ書いてくださいね。

 

問2

指示語の内容を書く問題です。

古文で「かく」とは現代の「これ、この、あの」と同じです。

かきくけ“これ”と覚えましょう。

合わせて、「さ」「しか」「と」の4つを覚えておきましょう。

「さ」「しか」…「それ・その・そう」

「と」…「これ、この、あの」

「とにかく」「とやかく」「とにもかくにも」という言葉を聞いたことありませんか?

どれもここからきています。

 

問題になっていなくても、指示語が出てきたら何を指しているのか確認することが大切です。

指示語の内容は、それよりも前にあることがほとんどです。

ある夜の夢に、摩利支天が枕上に立って、花山院右大臣にもし私を祭ったならば、七珍財宝が心のままになる。と書いています。これが三夜続いたと続けて書いています。

この出来事を書いてください。

 

古文の世界において、夢は単なる幻ではなく、神仏からの「メッセージ」として非常に重く捉えられていました。

今回の問題も「三夜連続で同じ夢を見る」ことが、当時の人々にとってどれほど重大な事件であったかが分かります。

 

答え 摩利支天を祭ったならば、七珍財宝が手に入るという夢が三日続いたこと。

 

問3

対象(誰に向けて)と発言者(誰が言ったか)を特定する問題です。

この発言は先ほどの夢の内容を人々に話した後なので、人々が花山院右大臣に対して発言したものです。

古文では主語が省略されやすいです。

主語を特定しながら読み進めていく練習をしていきましょう。

「疾く」とは「はやく」という意味です。

広島の人って、「とっとと」って言葉使いますかね?

これも「はやく」という意味なのですが、これは「疾く」という言葉から来ています。

 

問4

なぜ祭りが行われなかったのか理由を書く問題です。

理由を書く問題は文末を「〜から。」という形にしましょう。

 

まず直前の発言に注目します。

これは、先ほどの人々の発言の後なので右大臣の発言です。

「朝廷に仕える者として身を清く保ちたいと願っており、欲を出して神に祈ってまで富を得ようとは思わず、貧しくても構わない」という意味です。

清きと厭はず(いとわず)という言葉が難しかったかもしれません。

 

清きとは心が綺麗ということです。

逆に汚れた心とは人を裏切ったり、嘘をついたり、不正をしたり、欲まみれの状態を指します。

厭はず(いとわず)とは「嫌がらない」という意味です。

 

「貧しさを厭わない」という考え方は、古文によく登場する美徳の一つです。

答え 朝廷に仕える身として、身を清く保ちたいと考え、貧しさを厭わないと考えたから。

 

新中3生へ

国語は定期テストの点数が良いから大丈夫。

日本人だから勉強しなくても読めるから平気と考えていてはいけません。

逆に国語はセンスが大事なんていう人もいます。

国語はセンスではありません。技術です。

正しい読み方、正しい解き方、正しい書き方があります。

 

今日からやってほしいことは3つです。

 

① 品詞を完璧にする

② 漢字は意味まで理解する

③ 週に1回は必ず記述を書く

 

国語の成績が伸びないとき、多くの場合は「わかったつもり」になっています。

自分はどこが読めていないのか。

どの設問で時間を失っているのか。

 

それを冷静に見つめ、修正していく力。

それが、今回の説明文で出てきた「メタ認知」です。

 

来年のこの時期、「もっと早く始めればよかった」と言わないために。

国語を後回しにする1年間だけは、やめましょう。