国語

高校生向け

【安佐南区】古文の「連歌」はマイクリレーだった?

こんにちは、完全個別指導塾オールウェイズです。

毎週金曜日は、高3生の古文の授業があります。

 

古文って、苦手な子が多いですよね。

“昔の言葉で難しい”“現代と関係ない”と感じてしまいがちです。

 

 

もちろん授業前に私自身も毎回、解いています。

 

なぜかというと、ただ“解説する”だけじゃ足りないからです。

文章にどう向き合って、

どの部分で「ん?」と考え、

どこで「あ、こう読むんだ」と腑に落ちるのか。

 

自分が解くときの「つまづき」と「気づき」を、

そのまま生徒に渡したい。

 

古文って、読む人によって解釈も視点も変わります。

だからこそ、

「講師としての正解」ではなく

“自分がどう読んだかのプロセス” を伝えることが

いちばん生徒に届くと感じています。

 

今日は連歌が出てきました。

そして、解いている最中にふと気づきました。

 

「これ、フリースタイルだ。」

 

そう、古典の「連歌」は

現代のラップの フリースタイル×マイクリレー にめちゃくちゃ近いんです。

 

 

 

連歌とは?ざっくり言うと“即興のチーム作品”

 

 

古文では、貴族たちが集まって

5・7・5 → 7・7 → 5・7・5 → 7・7…

と、交互に“句”をつなぎ、

みんなで一つの長い作品を作りました。

 

これが「連歌」。

 

今日の授業では、この連歌が出てきて

私は思いました。

 

「1000年前の日本人、やってることほぼMC。」

 

 

 

共通点①:即興性(付け合い=フリースタイル)

 

 

連歌は前の人の句(ライン)を受けて、

その場で次の句を作る即興文化。

 

  • 空気を読む

  • 前の人の言葉を拾う

  • そこに自分の言葉を足す

 

 

これ、完全にフリースタイル。

 

「その場で言葉をつないでいく文化」は

古文もヒップホップも同じなんです。

 

 

 

共通点②:共同制作(マイク回し)

 

 

連歌は、一座のメンバー全員で1つの作品を作ります。

現代でいう“マイクを回しながら、1本の曲を作る”感覚。

 

  • 前の句を尊重

  • そこに新しい句を重ね

  • 次の人へ“バトン”を渡す

 

 

日本人は昔から、

言葉で“つながる文化”を楽しんでいました。

 

 

 

共通点③:ルールの中で遊ぶ(韻律=ビート)

 

 

連歌には

5・7・5/7・7

という厳格なルール(韻律)がありました。

 

その「縛り」があるからこそ、

その中でどれだけ自分らしさを出せるかが勝負。

 

ヒップホップも同じ。

ビート(リズム)があるからこそ、

自由に遊べる。

 

 

 

違いも、もちろんある

 

 

  • 連歌は文芸・神事・社交

  • ラップはメッセージ性やバトルも強い

 

 

ただし、

「即興で、言葉でつなぐ」という根っこの文化は同じ。

 

1000年以上前の人も、

いまの高校生も、

“同じ遊び”をしていると考えると面白くないですか?

 

 

 

MC人麻呂、MC赤人で読むともっと面白い

 

 

今日の授業では、生徒にも言いました。

 

「柿本人麻呂とか山部赤人、
これもう“MC人麻呂”“MC赤人”なんよ。」

 

生徒、爆笑。

でも次の瞬間、真顔で連歌を読み始めました。

 

「古文ってそういう見方していいのか」

という気づきが生まれたからです。

 

古文は“遠い言葉の教科”じゃなくて、

今の言葉の文化につながる“根っこの教科”です。

 

 

 

オールウェイズの古文は“現代の感覚”で読む

 

 

私は授業では、

「昔の言葉だから難しいでしょ」

ではなく、

 

「この文化、今にもあるよ」
「つながってるよ」

 

という視点を大事にしています。

 

すると、生徒の理解が一気に深まります。

 

  • 古文が“遠い存在”じゃなくなる

  • 語彙の感覚が広がる

  • 歌詞や言葉にも敏感になる

  • 日本語の“本質”が見えてくる

 

 

古文って、こう読むと急に面白くなるんです。

 

 

 

1000年前から、日本人は“言葉”を大切にしてきた

 

 

だから今、

詞(ことば)・歌詞・ラップ・俳句・短歌…

日本の表現文化はとにかく“言葉を大切にする”。

 

そのルーツをたどると

古文にも連歌にも行き着きます。

 

古文は“古い教科”ではなく

日本語カルチャーの源泉。

 

今日の授業で改めてそう思いました。

 

 

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