中学生向け
【高校生の9割超が「自分の意思で進路を選んだ」】進路選択と“探究する力”の意外なつながり
こんにちは、完全個別指導塾オールウェイズです。
今日は、進路指導について少し考えさせられる調査を紹介します。
ベネッセ教育総合研究所と東京大学社会科学研究所が発表した「高校生活と進路に関する調査2026」で、高校3年生の9割以上が「自分の意思で進路を選択した」「自分の進路について真剣に考えた」と回答しました。
さらに、「自分から進んで進路に関する情報を収集した」と答えた割合も約85%。
以前の調査と比べても増加傾向にあるそうです。
今回の調査は全国の高校3年生837人が回答したもので、2026年調査はWeb回答に変わっているため過年度比較には注意が必要ですが、それでも高校生自身がかなり主体的に進路を考えている姿が見えてきます。
そして私が一番気になったのは、ここからです。
探究活動に積極的な生徒ほど、進路選択も主体的だった
調査では、高校生活の中で「探究活動・総合学習」に積極的に取り組んだと答えた生徒が約7割いました。
その生徒たちは、そうでない生徒と比べて、自分で課題の問いを立てたり、解決方法を考えたり、集めた情報を整理・分析したり、人前で成果を発表した経験が多く、さらに進路選択についても「自分の意思で選んだ」「自分から情報を集めた」と答える割合が高い傾向にありました。
もちろん、この調査だけで「探究活動をやれば、自分で進路を決められるようになる」と因果関係まで言うことはできません。
もともと主体的な生徒だから探究にも積極的だった可能性もあります。
それでも、普段から「自分で考える」「調べる」「選ぶ」という経験をしていることと、進路を自分で考えることに何らかのつながりがある、というのはかなり納得できます。
進路指導というと、どうしても「どこへ行くか」の話になる
塾で進路指導をしていると、どうしても数字が中心になります。
内申点はいくつか。
模試の判定はどうか。
この高校なら何点くらい必要か。
大学なら共通テストで何割必要か。
もちろん、それは大切です。
受験ですから、現実的に合格できるかどうかは見なければいけません。
ただ、本来の進路選択は「今の成績で行ける学校を探す」だけではないと思っています。
その学校で何をしたいのか。
卒業後に何をしたいのか。
自分は何に興味があるのか。
通学時間や学校の雰囲気をどう考えるのか。
部活を続けたいのか、大学進学を重視したいのか。
そういうものを全部含めて、「自分はここへ行きたい」と決めるものです。
でも、この「自分はどうしたい?」が意外と難しい。
中学生に突然、「将来何になりたい?」と聞いても、すぐ答えられない子の方が普通だと思います。
高校生でも同じです。
だから、進路を決める時期になってから急に主体性を求めても難しいんですよね。
「先生、どこがいいと思う?」と聞かれることもある
進路相談をしていると、「先生だったらどこにする?」「どっちがいいと思う?」と聞かれることがあります。
私はもちろん意見は言います。
この生徒ならこの学校の雰囲気は合いそうだとか、大学進学を考えるならこちらの方が選択肢は多いとか、今の成績ならここは挑戦になるとか、知っていることは伝えます。
ただ、最後はできるだけ本人に戻します。
「で、自分はどう思う?」と。
私が決めることは簡単です。
保護者が決めることもできます。
学校の先生が「ここなら大丈夫」と言うこともできます。
でも、実際に3年間通うのは本人です。
高校なら毎朝その学校へ行き、授業を受け、友達を作り、部活をして、その先の進路も考えていきます。
だから最終的には、少なくとも「自分で選んだ」という感覚を持って進んでほしいと思っています。
「自分で考えて」と言うだけでは、主体性は育たない
ここで今回の探究活動の話につながります。
主体性というと、「もっと自分で考えなさい」と言いたくなります。
でも、自分で考える経験をあまりしていない子に、ある日突然「進路は自分で決めて」と言っても困ります。
普段の勉強でも同じです。
私は授業で、「次、何をする?」「なんでその式を使った?」「この答え、本当に合ってると思う?」とかなり聞きます。
先日、中1生に先生役をしてもらった話も書きました。
答えが合っていても、なぜそうなるのか説明してもらう。
すぐにこちらが正解を渡すのではなく、一度本人に考えてもらう。
小さなことですが、これも「自分で考えて決める」練習だと思っています。
WAYSも、結局そこを目指している
最近何度も登場しているWAYSも、同じです。
私は、生徒がWAYSを開けば全部AIが決めてくれる状態を作りたいわけではありません。
今日何を勉強するか。
どこで困っているのか。
ヒントを見てもう一度考えるのか。
計画が崩れたらどう立て直すのか。
少しずつ本人が判断できるようになってほしい。
WAYSはその判断を助ける道具です。
AIが答えを出して、人間はそれに従う。
ではなく、AIも先生も材料を出す。でも最後に考えるのは本人。
これは進路選択にもかなり近い気がします。
「好きなこと」に取り組むことも、実は進路につながっている
今回の調査でもう一つ面白かったのが、高校生活で「趣味」に積極的に取り組んだ生徒が約85%いたことです。2018年から比べて12ポイント以上増えています。
また、「社会問題について真剣に考えた」と答えた高校生も増加し、約6割になりました。
これを見ると、進路を考える材料は学校の授業だけではないんだと思います。
スポーツが好き。絵を描くのが好き。ゲームを作りたい。動画編集が好き。動物が好き。子どもと関わるのが好き。社会問題について調べるのが好き。
そういうものが、そのまま職業になるとは限りません。
でも、「自分は何に興味を持つ人間なのか」を知る材料にはなります。
昨日の文化の日の記事でも、「何が将来につながるかは分からないから、いろいろなものに触れてほしい」という話を書きました。
ここもつながっています。
進路は「正解を当てる問題」ではない
進路選択には、数学のような正解がありません。
A高校とB高校のどちらへ行けば、その後絶対に幸せになるのか。
そんなことは誰にも分かりません。
だからこそ、情報を集めて、自分なりの基準を作って、考えて選ぶ必要があります。
今回の調査で、探究活動に積極的だった生徒ほど進路選択も主体的だったという結果は、私はかなり興味深く感じました。
探究では、自分で問いを立てます。調べます。情報を比べます。考えます。
最後に自分なりの答えを出します。
進路選択も、ほとんど同じなんですよね。
「この学校が正解です」と誰かに教えてもらうのではなく、自分で情報を集め、自分なりの答えを作る。
その練習を、進路を決める直前だけではなく、普段の学習や生活の中から少しずつしていく。
これはかなり大切だと思っています。
オールウェイズでも「選べる生徒」を育てたい
塾なので、もちろん成績は上げたいです。
行きたい高校が決まったら、合格できる学力をつけなければいけません。
でも、学力をつけることの先には、自分で進路を選べることがあると思っています。
「親に言われたから」「先生にここなら受かると言われたから」だけではなく、「自分で調べて、自分で考えて、ここへ行こうと思った」と言える。
そのためには、進路面談のときだけ本人の意見を聞いても足りません。
普段の授業から自分で考える。
分からないことを自分で聞く。
自分の勉強を少しずつ自分で管理する。
興味を持ったことを調べる。
そうした経験の積み重ねが、最終的に進路にもつながっていくのかもしれません。
今回の調査結果を見ながら、改めてそんなことを考えました。
進路指導というと、「どこの学校へ行くか」を一緒に考える仕事のように見えます。
でも本当は、それより前から始まっているんだと思います。
自分のことを自分で考えられるようになること。
そこも含めて、オールウェイズでは一人ひとりと関わっていきたいと思っています。



