塾長のひとりごと

【文化の日だから、たまには机から離れてみる】博物館・美術館・体験から始まる勉強もある【広島市】

 

こんにちは、完全個別指導塾オールウェイズです。

今日は11月3日、文化の日です。

文化の日ってどんな日か知っていますか?

「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨とした祝日で、11月1日から7日までは文部科学省の「教育・文化週間」にもなっています。

この期間は全国で美術館や博物館の無料開放、公開講座、体験活動などが行われています。

広島市でも今日は、現代美術館の展覧会が無料で観覧できたり、江波山気象館で天気や地図について実験・体験を通して学ぶイベントが開かれたりしています。

広島市郷土資料館では一銭洋食づくりやクイズラリー、森林公園では和太鼓やマリンバ、森に関する催しなども行われています。

こういう日なので、今日は塾長らしからぬことを書こうと思います。

 

たまには机から離れるのも、勉強です。

 

「勉強になるから行こう」と言わなくてもいい

博物館。美術館。科学館。図書館。自然体験。

こういう場所へ子どもを連れて行くとき、大人はつい、「勉強になるから行ってみよう」と言いたくなります。

私も教育に関わる仕事をしているので、その気持ちはよく分かります。

 

でも、別に最初から勉強にならなくてもいいんじゃないかと思っています。

「なんか面白そう」「これ何?」「触ってみたい」「でかい」「変なのがある」

それくらいで十分です。

むしろ、そこから始まった方が本人の中には残ることがあります。

江波山気象館へ行って、気圧や地震について全部理解して帰る必要はありません。

現代美術館へ行って、作品の意図をきちんと説明できなくてもいい。

森林公園で木を見て、植物の名前を覚えなくてもいい。

 

ただ、そこで何か一つ、「これ何なんだろう」が残れば、それは結構大きいと思っています。

 

授業をしていると、「知っている」の差を感じることがある

塾で国語や理科、社会を教えていると、ときどき感じます。

同じ文章を読んでも、すっとイメージできる生徒と、言葉の意味は分かっていても場面が浮かばない生徒がいます。

例えば「河口」「干潟」「山間部」「議場」「伝統工芸」といった言葉が出てきたとき、実際に見たことがあるだけで理解の速さが全然違うことがあります。

これは「博物館へたくさん連れて行けば成績が上がる」という話ではありません。

そんな単純ではないです。

 

ただ、頭の中に材料がたくさんある子ほど、教科書で新しい知識が出てきたときに、

「ああ、あれのことか」とつながりやすい。

逆に、何もないところへ言葉だけを入れようとすると、どうしても暗記になりやすいんですよね。

 

理科なんて、本来かなり面白い教科だと思う

これは授業をしていて少しもったいないと感じるところです。

中学校の理科では、天気、地震、火山、植物、動物、電気、化学変化など、身の回りにあるものをかなり学びます。

本来は結構面白いはずなんです。

でもテスト前になると、「温暖前線の記号を覚える」「震源と震央の違いを覚える」「化学反応式を覚える」という作業になります。

もちろん、それも必要です。

テストでは用語を書けないと点になりませんし、私もそこは普通に覚えてもらいます。

 

ただ、江波山気象館で実際に天気や地震について触れたあとに教科書を見るのと、何のイメージもない状態で用語だけ覚えるのとでは、少し違うはずです。

今日の江波山気象館では、気象や地震、地図や測量について実験や体験を通して紹介するイベントが開催されています。しかも今日は入館無料です。

こういうところから理科へ入ってもいいと思います。

 

美術館で「何これ?」と思うのも立派な経験

美術についても同じです。

私は、美術館へ行ってすべての作品をありがたそうに眺めなければならないとは思っていません。

「これ、何がいいんだろう」と思う作品があってもいい。

 

むしろ、「自分はこれは好き」「これはよく分からない」「なんでこんなの作ったんだろう」と自分なりに考える方が面白いと思います。

正解がある問題ばかり解いていると、つい「正しい感想」を探してしまいます。

 

でも文化や芸術には、必ずしも一つの正解がありません。

自分はどう感じたのか。

なぜそう思ったのか。

他の人は違う見方をしている。

そういうものに触れることも、学校のテストとは違う種類の学びです。

広島市現代美術館では今日11月3日、開催中の展覧会がすべて無料で観覧できる「無料観覧デー」になっています。

無料なら、「よく分からなかった」で帰ってきても損はありません。

それくらい気軽でいいと思います。

 

「勉強する時間」と「何かに触れる時間」は競合しない

受験生になると、この時期はどうしても勉強時間が気になります。

中3なら受験も近づいてきますし、「文化の日だから美術館へ行こう」と言われても、「そんな暇ない」となるかもしれません。

それはそれで分かります。

私も受験生に毎週遊びに行ってくださいとは言いません。

 

ただ、数時間外へ出たからといって、その日が全部無駄になるわけでもありません。

むしろ一日中机へ向かって集中力が落ちているなら、少し違うものに触れた方が頭が切り替わることもあります。

スポーツもそうですし、本を読むこともそうです。

「勉強する時間」と「それ以外の経験」を完全に敵同士にしなくてもいいと思っています。

最近スポデミアについて書く中でも、学習とスポーツは別々にしすぎなくていいという話をしました。

文化も同じかもしれません。

子どもは、教室の中だけで育っているわけではありません。

 

興味は、どこから生まれるか分からない

これは進路についても感じます。

「将来何になりたい?」と中学生に聞いても、分からない子は普通にいます。

当然だと思います。

 

まだ見たことのない仕事や世界の中から、自分の将来を選べと言われても難しいですよね。

だったら、いろいろなものを見た方がいい。

博物館で何かに興味を持つかもしれない。

スポーツから身体の仕事に興味を持つかもしれない。

絵を描くことからデザインへ進むかもしれない。

ゲームが好きでプログラミングに行くかもしれない。

地図を見ているうちに地理や街づくりに興味を持つかもしれない。

どこからつながるかは分かりません。

だから、子どもの頃の「なんとなく面白かった」は結構大事だと思っています。

その時点で将来に役立つかどうかなんて、誰にも分かりません。

 

塾としては、もちろん明日からまた勉強してもらいます

ここまで書くと、「オールウェイズ、勉強しなくていい塾になったの?」となりそうなので、一応書いておきます。

もちろん勉強はしてもらいます。

 

ただ、学力をつけることと、子どもの世界を広げることは別のものではないと思っています。

むしろ、いろいろなものを知っているから文章が読めたり、理科が身近に感じられたり、社会の出来事に興味を持てたりする。

机の上で覚えたことと、外で見たものがつながる瞬間があります。

それが結構、勉強の面白いところです。

 

今日は「文化の日」

文部科学省は11月1日から7日を「教育・文化週間」として、全国で体験活動や公開講座、博物館・美術館の無料開放などを行っています。

広島でも今日は、いろいろな場所で無料開放や体験イベントがあります。

家でのんびり過ごすのももちろんいいです。

一日ゲームをする日があってもいいでしょう。

でも、もし「今日どうしようかな」と思っているなら、普段行かない場所へ少し行ってみるのも面白いかもしれません。

そこで何か一つ、「これ何?」が見つかったら十分です。

学校の教科書から始まらない勉強もあります。

むしろ、教科書を開いたときに、「これ、前に見たやつだ」となる経験の方が、案外長く残ることもあります。

今日は文化の日。

たまには、机から離れて学ぶ一日があってもいいと思います。

明日からはまた、しっかり勉強してもらいます。