塾長のひとりごと

【AIを使って、個人塾の仕事はどう変わった?】時間割・教材・面談・進路・アプリ開発まで、塾長のBefore→After

 

こんにちは、完全個別指導塾オールウェイズです。

今日は少し、塾の先生向けの記事になるかもしれません。

ここ最近、このブログでもWAYSや教育AIについてかなり書いていますが、そもそも私自身がAIを使い始めてから、塾の仕事そのものがかなり変わりました。

最初の頃は、文章を少し整えてもらったり、アイデアを出してもらったりするくらいでした。

今では、教材作成、時間割、面談資料、進路情報、管理表、新しい企画、そしてWAYSの開発まで、かなり広いところで使っています。

とはいえ、何でもAIに丸投げしているわけではありません。

むしろ私の感覚では、今まで一人でゼロから作っていたものを、AIと一緒に叩き台から作れるようになったという変化の方が大きいです。

せっかくなので今日は、「AIって塾で何に使えるの?」という少し実務的なところを書いてみます。

 

時間割づくりが「頭の中でパズル」ではなくなった

個人塾をやっていて、地味に大変なのが時間割です。

特にオールウェイズは完全個別1対1なので、同じ時間に何人も授業を入れることができません。

生徒ごとに「この曜日しか無理」「部活があるのでこの時間以降」「この日は習い事がある」といった条件があります。

そのうえで私自身の授業可能時間もあり、空きコマをできるだけ減らしたい。

以前なら、紙やExcelを見ながら、「この子を水曜に動かして、こっちを金曜にして……いや、それだとここが入らない」と自分の頭の中でパズルをしていました。

一人動かすと、別の生徒が入らなくなることもあります。

最近、実際に今の授業時間割をAIに見せて、「できるだけ1対1の枠を空けたい。ただし今の時間でないと難しい生徒もいるので複数案を考えて」と相談しました。

すると、現在の条件を整理したうえで、パターンの違う時間割案を比較できます。

 

さらに最終的には、こちらが編集できるExcelの形まで作れます。

AIが勝手に最適な時間割を決めるというより、自分一人では頭の中でしか比較できなかった案を、複数並べて検討できるようになったのが大きいです。

個人塾の時間割って、たぶん思っている以上に経営に直結します。

一枠空けば新しい生徒を受け入れられるかもしれない。逆に無理な組み方をすれば、今いる生徒にも影響します。

こういう「正解が一つではないパズル」は、AIとかなり相性がいいと感じています。

 

Excelの管理表を一から作る時間がかなり減った

もう一つ、かなり実務的に助かっているのがExcelです。

例えばオールウェイズでは、生徒のスマホを自習中に入れておく「スマホ置き場」を作りました。

生徒ごとに番号を振りたい。

でも退塾した生徒が出たら、その番号を次の生徒に使いたい。

新しく入った生徒も追加したい。掲示物としてもそのまま印刷できるようにしたい。

 

以前なら、自分でセルを結合して、番号を振って、罫線を引いて、印刷したときに崩れないように調整していました。

一回作れば終わりならまだいいのですが、こういうものは生徒が増減するたびに変更します。

今は、「25番まで用意して、生徒が入退塾しても名前だけ変更すれば使えるようにしたい。管理用と掲示用の両方で見やすくして」と条件を伝えて、最初から運用を考えたExcelを作れます。

時間割もそうですし、講習管理、一覧表、チェック表なども同じです。

AIを使う前は「Excelでこういうものが欲しい」と思っても、自分が作れる範囲のものを作っていました。

今は先に、「どう運用したいか」を考えられます。

そこから、「だったらこういう表にした方が後で楽ですよね」と設計できる。

これは細かい変化ですが、毎日の教室運営ではかなり大きいです。

 

面談資料は、「記憶を頼りにまとめる」から「記録を整理して考える」へ

面談資料もかなり変わりました。

以前なら、生徒の成績表や授業の様子を見ながら、自分の頭の中で「最近ここは良くなった」「でも、この問題はまだある」「冬はこうした方がいいかな」と整理し、それを文章にしていました。

もちろん今でも判断するのは私です。

ただ、今は授業メモやテスト結果、生徒の様子を整理すると、成長した点、現在の課題、課題が生じている原因、今後の指導方針、生徒本人が取り組むこと、家庭に協力してほしいこと、次の目標という形に一度並べ直せます。

すると「この子には何が足りないか」だけではなく、「以前と比べて何ができるようになったか」も見落としにくくなります。

面談前に自分の考えを整理する相手として、AIはかなり使いやすいです。

ただし、生徒の状態をAIに決めてもらうわけではありません。

私が普段見ていることを材料にして、自分の考えに抜けがないか確認するという使い方です。

 

教材作成は、「ゼロから一問作る」時間がかなり減った

教材作成も大きく変わりました。

例えば、生徒がある数学の問題でつまずいたとします。

以前なら、似た問題を問題集から探すか、自分で数字を変えて作る。少し難しくするなら条件を変える。答えがきちんと出るか確認する。

こういう作業を毎回していました。

今は、「この生徒はここで間違えた。原因はこれだと思う。同じ考え方を確認する問題を、基礎から少しずつ難しくして作りたい」と伝えると、まず候補を作れます。

もちろん、そのまま生徒へ渡すわけではありません。

問題として成立しているか、学校でまだ習っていない内容が混ざっていないか、その生徒に本当に必要な難易度なのかは私が確認します。

 

でも、以前の「白紙から一問作る」ところから、今は候補を見ながら選び、直すところから始められる。

ここはかなり違います。

最近はWAYSの問題データベースも作っているので、この差はさらに大きく感じます。

数十問なら人間だけでも作れますが、何百問、何千問という規模になれば、問題案をAIで作り、人間が教育的に確認し、実際の生徒が解いた結果を見ながら修正する方が現実的です。

 

問題データを「作る」だけではなく、「整理する」仕事も変わった

WAYSを作るようになって、もう一つ感じたのがこれです。

教材は問題を作ったら終わりではありません。

例えば英語なら、学年、文法単元、教科書、難易度、出題形式などを整理する必要があります。

理科や社会でも、生物・化学・物理・地学、地理・歴史・公民と分かれ、さらにその中に細かい単元があります。

 

大量に問題が増えると、「この問題はどこに入れる?」「これは中1か中2か?」「似た問題が重複していないか?」という整理作業がかなり増えます。

以前ならExcelを開いて、一行ずつ見ながら分類していたと思います。

今は大量のデータを一度整理させて、怪しいところだけ私が確認するという使い方ができます。

これも地味ですが、教材を大量に持つようになるとかなり重要です。

AIというと「問題を作ってくれる」が分かりやすいですが、実際には作ったものを分類したり、抜けや重複を探したりする仕事の方が助かることも多いです。

 

進路情報は、「ネットを何十ページも開く」から「確認すべきところを絞る」へ

進路指導も、AIとの相性がいい仕事だと思っています。

高校入試、大学入試、総合型選抜、学校説明会、奨学金、制度変更など、進路情報はとにかく散らばっています。

以前なら検索して、高校のホームページを開いて、PDFを探して、また別のページを開いて、必要なところをメモする。

似た制度が出てきたらさらに調べる、ということをしていました。

今も最終的には公式情報を確認します。

ただ、その前に「今年変わったところはどこか」「この生徒に関係する部分は何か」「どの公式資料を確認すればいいか」を整理すると、見るべき場所がかなり絞れます。

最近では広島県の高校入試だけでなく、大学の総合型選抜で提出する志望理由書を大学の先生が読むつもりで確認したり、その後の口頭試問でどこを突っ込まれそうかを考えたりするところにも使っています。

ここでもAIに合否を判断させるわけではありません。

私が進路指導をするための下調べを速くする。

この役割です。

 

掲示物や資料も、「とりあえずWordで作る」から用途ごとに作れるようになった

教室をやっていると、意外と掲示物をたくさん作ります。

スマホ置き場の案内、教室ルール、勉強法、自習室の使い方、生徒に配る資料などです。

以前ならWordやPowerPointを開いて、文字を入力して、それらしく大きくして、印刷して終わりというものも多かったと思います。

 

今は、

「これは中学生が毎日見るものだから、文章を長くしすぎない」

「73mm×110mmのケースに入れる」

「教室の他の掲示と雰囲気を合わせる」

「生徒が説教されているように感じない言葉にする」

というところまで先に決めてから作れるようになりました。

最近作った「大切にしている3つのこと」も、単に見た目を作るのではなく、「オールウェイズが本当に大切にしていることは何だろう」とこれまでの運営を一度整理してから言葉にしました。

AIを使うようになって、資料を作る速度以上に、何のための資料なのかを最初に考えるようになった気がします。

 

ブログは「今日は何を書こう」から、教育方針を蓄積する場所になった

このブログもそうです。

以前ならブログを書くこと自体が一仕事でした。

テーマを考えて、文章を書いて、タイトルを考える。授業後にそれを毎日やるのはなかなか大変です。

今は、その日にあった授業について、「今日は中3のthatの話を書きたい。デュエマの手札に例えた」くらいから始められます。

すると全体の構成を一度作れるので、そこへ私が「中1は疑問詞と人称代名詞だった」「中2は不定詞だった」「この言い回しは俺は使わない」と直していきます。

毎日続けることで、「自分はなぜこう教えたのか」「オールウェイズは何を大切にしているのか」がかなり言語化されてきました。

ブログが広報だけではなく、自分の教育方針を残していく場所にもなっています。

 

そして一番大きいのは、まさか自分で学習アプリを作るようになったこと

AIを使い始めてから一番大きく変わったことは、やはりWAYSかもしれません。

私はプログラマーではありません。

以前なら、「自習中に質問できて、問題演習もできて、学習記録も残り、計画まで管理できるアプリが欲しい」と思ったところで、「そんなものがあったらいいな」で終わっていたと思います。

外注すればかなり費用もかかりますし、自分で一からプログラミングを学ぶとなれば、塾を運営しながらでは簡単ではありません。

 

今は、「生徒がここを押したらこうしたい」「管理画面でこの情報を見たい」「この操作が使いにくい」「この問題で間違えた生徒を、次はこう支援したい」と考えながら、AIと一緒に実際のアプリへ落とし込んでいます。

10月1日からは塾生が実際に使い始め、Every Checkとつながり、最近は理科・社会の問題演習まで入りました。

これはAIがなければ、少なくとも今の私には実現していなかった仕事です。

 

AIを使っても、なぜか暇にはならない

こうやって並べてみると、かなり仕事が楽になっているはずです。

時間割を考える。

Excelを作る。

問題を作る。

大量の問題を整理する。

進路情報を調べる。

資料を作る。

以前より短時間で形にできることは明らかに増えました。

ただ、不思議なことに暇にはなっていません。

空いた時間でWAYSを作ったり、別の教材を作ったり、新しい企画を考えたりしているからです。

むしろ以前より仕事を増やしている気もします。

ただ、以前との違いは、「作業」に使っていた時間を「改善」に使えることが増えたことだと思います。

Excelの罫線を一時間かけて整えるより、「そもそもこの管理方法でいいのか」を考える。

問題を20問手作業で入力するより、「この単元でどんな間違いを見つけたいのか」を考える。

私はこの変化がかなり大きいです。

 

個人塾とAIは、かなり相性がいいと思う

大手塾なら、教材を作る人、広報をする人、システムを作る人、事務をする人が別にいます。

個人塾はだいたい全部自分です。

授業をして、時間割を組んで、教材を作って、面談をして、経理をして、進路情報を調べて、教室の掲示まで作る。

一人何役なのか分かりません。

だからこそ、AIとの相性はかなりいいと思っています。

AIが塾長になるわけではありません。

でも、今まで一人でやっていた仕事の横に、教材づくりやデータ整理、資料作成、調査、システム開発を手伝う人が何人か増えたような感覚はあります。

もちろん間違えることもありますし、こちらの意図と違うものも普通に出してきます。

だから最後は私が見ます。

でも、一人で毎回ゼロから始めなくていい。

これは個人塾にとってかなり大きいと思います。

 

AIに任せて、生徒を見る時間を増やす

結局、私がAIを使いたい理由はここです。

Excelの表を作ること自体が、私にしかできない仕事ではありません。

問題データを分類することもそうです。

でも、生徒が今日いつもより元気がないことに気づいたり、「この子、答えは合っているけど本当に理解できているかな」と感じて先生役をやらせたりするのは、普段その生徒を見ている私の仕事です。

AIに任せられる作業は任せて、その分、人間にしかできないところを丁寧にする。

個人塾でAIを使う意味は、今のところそこにあると思っています。

数年前の自分が今の仕事を見たら、学習アプリを自分で作っていることも、何千問もの問題データを整備しようとしていることも、たぶん意味が分からないと思います。

私も時々そう思います。

 

でも、「個人塾だからできない」と思っていたことは、AIが出てきてかなり減りました。

これからも使えるところはかなり使うと思います。

ただ、最後に生徒を見るところだけは、人間の仕事として残したい。

AIで塾長を楽にすることが目的ではなく、AIで塾長にしかできない仕事へ時間を戻す。

今のオールウェイズで一番実感しているAIの使い方です。