WAYS

「答えを教えないAI先生」が中学校に|WAYSとよく似た教育AIの使い方に共感した話【安佐南区】

 

こんにちは、完全個別指導塾オールウェイズです。

 

昨日、WAYSに理科・社会の問題演習を追加したという記事を書きました。

問題数もこれからどんどん増やしていきたいですし、「勉強のことなら、とりあえずWAYSを開く」というところへ少しずつ近づいています。

そんなタイミングで昨日10月22日に公開された教育AIの記事を読んでいたら、かなり興味深い取り組みを見つけました。

青森市立浦町中学校の先生が作った、その名も「AI本間先生」。

名前だけ聞くと、いよいよAIが先生の代わりをするのかと思うかもしれません。

ところが、私が面白いと思ったのはむしろ逆でした。

このAI先生、簡単には答えを教えません。

これを読んだ瞬間、「ああ、やっぱりそこだよな」と思いました。

 

140人を見る先生が作った「もう一人の先生」

今回紹介されていたのは、Googleの「Gemini for Education 活用事例コンテスト」で優秀賞に選ばれた実践です。

全国から約370件の事例が集まり、その中から11事例が優秀賞に選ばれています。

青森市立浦町中学校の本間先生は、技術科の授業で140人ほどの生徒を指導していました。

技術の授業では、全員が同じ問題を同じ順番で解くわけではありません。自分で課題を設定したり、設計や計画を考えたりするため、生徒によって止まるところが違います。

当然、一人の先生がある生徒の相談に乗っている間にも、別のところで「先生、ここ分かりません」が発生します。

そこで作られたのが「AI本間先生」でした。

学習指導要領や評価基準などを読み込ませたAIをGoogle Classroomから利用できるようにし、その設定には、安易に解決策を教えず、生徒自身が答えを導き出せるよう問いかけるという考え方が入れられています。

これ、WAYSを作り始めた理由とかなり似ています。

 

私も、授業中は自習室へ行けない

オールウェイズは完全個別1対1なので、授業中は一人の生徒を見ています。

その時間にも、隣の自習室では別の生徒が勉強しています。

数学の問題で止まることもあれば、英語の文法が分からなくなることもあります。

昨日からはWAYSで理科や社会の問題もできるようになったので、今後はそこで分からないことが出てくることもあるでしょう。

でも、私が1対1授業をしている最中に、毎回授業を止めて自習室へ行くわけにはいきません。

以前なら、いったん飛ばして後で聞いてもらうか、授業が終わるまで待ってもらうしかありませんでした。

この「待っている時間」が、私はずっと気になっていました。

一問分からなくなったことで、そのまま集中が切れてしまうこともあります。

だからWAYSの最初の発想も、私がすぐ対応できないときに、学習を止めない方法はないかでした。

AIに私の代わりをさせたいというより、私が対応できない十数分、数十分の空白を埋めてほしかったんです。

 

ただし、そこで答えを渡したら意味がない

ここが難しいところです。

AIなら、数学の問題を入力すれば答えを出せます。

しかも最近の生成AIなら、途中式までかなり丁寧に説明してくれます。

一見すると、ものすごく便利です。

 

でも生徒が問題を送るたびに完成した解答を返していたら、学習は止まらない代わりに、考えることが止まります。

これでは意味がありません。

だからWAYSでも、いきなり答えを出すことを基本にはしていません。

どこまで分かっているのか、何を使えそうなのか、どこで止まったのかを確認しながら、まずヒントを出す。

それでも難しければ少し詳しく説明し、最終的には本人がもう一度考えるところへ戻す。

今回の記事で紹介されていた「AI本間先生」も、まさにここを大切にしていました。

同じようなことを学校現場でも考えている先生がいると知って、かなり面白かったです。

 

AIがいることで「完全に止まる生徒」がいなくなった

実践では、中学2年生が「より安全安心なチャットアプリの作成」という課題に取り組んだ際にAI本間先生を利用しています。

記事によると、導入後は作業が完全に止まってしまう生徒がゼロになり、140人のうち120人が自力で課題設定から設計まで到達できたと報告されています。

あくまで今回紹介された一つの実践事例の結果ですが、「AIが答えを作った」のではなく、生徒が止まらずに自分で進めるためにAIを使ったという点が私はとてもいいと思いました。

教育AIの話になると、どうしても「AIは先生より賢いのか」「将来先生はいらなくなるのか」という話になりがちです。

 

でも、現場ではもっと地味な問題があります。

先生が別の子を見ている。

質問したいけれど順番待ちになっている。

そこで10分止まる。

分からないから諦める。

私は、AIが一番役に立つのは案外こういうところなのではないかと思っています。

先生を丸ごと置き換えるような派手な話ではなく、学習が止まる小さな空白を埋める。

その積み重ねです。

 

AIが間違えたことまで教材にしているのが面白い

もう一つ、この実践でいいなと思ったところがあります。

AI本間先生が誤った回答をしたことがあったそうです。

普通なら「AIが間違えた。やっぱり危ない」で終わってしまいそうですが、本間先生はそこを、なぜAIが間違えるのか、どうやって確認すればいいのかを学ぶ機会に変えています。

これも大事です。

これからの子どもたちは、おそらくAIを使わずに生きていく方が難しくなります。

だったら「AIは間違えるから使わない」ではなく、AIが間違うことを知った上で使えるようになった方がいい。

教科書と違うことをAIが言ったらどうするのか。

別の資料ではどう書かれているのか。

本当に正しいのか確かめる。

AIの間違いまで含めて教材にするという考え方には、かなり共感します。

 

昨日、WAYSに理科・社会を入れたばかりだからこそ

昨日の大型アップデートでWAYSには理科・社会の問題が加わりました。

これから問題数も増やします。

英語や数学だけでなく、理科や社会でも自習中に使える場面がかなり増えていくと思います。

 

ただ、問題が増えれば増えるほど、改めて意識しておきたいことがあります。

WAYSがたくさん問題を解かせることが目的ではありません。

問題を通して、自分が何を覚えていて、何を忘れているのかに気づく。

分からなければ少し考える。

必要ならヒントをもらう。

それでも分からなければ私に聞く。

そして、次に同じような問題が出たときには自分でできるようになる。

ここまでつながって初めて意味があります。

問題数が1万問あっても、生徒が答えを押して終わるだけなら、私はあまり価値がないと思っています。

逆に100問しかなくても、それを通して「ここ分かってなかった」と本人が気づき、次の勉強につながるなら価値があります。

 

「先生が二人」になるわけではない

WAYSには「ウェイズ先生」というAIがあります。

今回の記事にも「AI本間先生」が登場しました。

名前だけ聞くと、本当にAIの先生が一人増えたように聞こえます。

 

でも実際の役割は少し違うと思います。

AI本間先生を作ったのは、本間先生です。

どう質問するか、どこまで教えるかを決めているのも先生です。

WAYSも同じです。

ウェイズ先生がどういう教え方をするか、どんなときに答えをすぐ出さないか、生徒に何を考えてほしいか。

そこには、普段私が1対1で生徒にしている指導の考え方をかなり入れています。

 

つまりAIを一人の先生として独立させるのではなく、先生の考え方を、先生がその場にいない時間にも少し届ける道具なのだと思います。

ここは、これからWAYSを育てる上でも大切にしたいところです。

 

AIがあるからこそ、人間の先生はもっと深いところを見る

基本的な反復はWAYSでできる。

自習中に少し詰まったら、最初のヒントはAIに聞ける。

Every Checkで計画や記録も残る。

そうなれば、私が授業で使える時間も変わります。

単語を10個覚えているか一つずつ確認するより、なぜこの英文の構造が分からないのかを見る。

計算問題をただ何十問も一緒に解くより、どの考え方で毎回つまずいているのかを見る。

昨日の理科・社会についても、基本語句の反復はWAYSで進め、その知識を使って考える問題や、どうしてそうなるのかという部分は授業で扱えるようになります。

私はこれが、AIを教育に入れる一番いい形の一つだと思っています。

AIに先生をやってもらうのではなく、AIに任せられるところを任せることで、人間の先生がもっと人間にしかできないところを見る。

10月に入ってからWAYSについての記事がかなり増えていますが、結局ずっと同じことを書いている気もします。

それだけ、ここは大事なんだと思います。

 

「答えを教えないAI」が増えてきたのは、ちょっと嬉しい

AIといえば、質問すればすぐ答えを返してくれるものだと思われています。

もちろん、それが便利な場面もたくさんあります。

でも教育では、答えを知ることと、できるようになることは同じではありません。

昨日紹介された学校の実践でも、そしてオールウェイズのWAYSでも、「すぐに答えを渡さない」ことが一つのポイントになっています。

たぶん教育AIが本当に面白くなるのは、AIがどれだけ賢い答えを返せるかではなく、どれだけ上手に生徒へ考え返せるかなのかもしれません。

 

「それってどういうこと?」

「どこまで分かった?」

「何を使えそう?」

そうやって、生徒の頭をもう一度動かす。

普段の授業で私がやっていることも、結局かなりこれです。

昨日、WAYSに理科と社会が増えました。

これからできることはさらに増えていきます。

 

ただ、できることが増えるほど、何でもAIにやらせる方向には行かないようにしたい。

WAYSが賢くなることより、WAYSを使った生徒が少しずつ自分で考えられるようになること。

そこを見ながら、これからもアップデートしていきます。