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【広島】令和8年度公立高校入試の平均点と難易度を分析しました

 

こんにちは。完全個別指導塾オールウェイズです。

広島県教育委員会から、令和8年度広島県公立高等学校入学者選抜 一般学力検査の結果が公表されました。

資料には、各教科の平均点、標準偏差、得点分布、そして各教科でどこに課題が見られたのかまで整理されています。

 

今回は、その内容をもとに

  • 各教科の平均点
  • 昨年度との比較
  • 得点分布の形から見えること
  • 各教科の難しさ
  • 今後の勉強で意識したいこと

を整理してみます。

 

平均点

令和8年度の各教科平均点(50点満点)は、次の通りでした。

  • 国語:26.0点
  • 社会:21.8点
  • 数学:20.7点
  • 理科:25.8点
  • 英語:20.2点
  • 5教科平均:22.9点

 

昨年度と比べると、

  • 国語は 21.4→26.0 で上昇
  • 社会は 24.4→21.8 で下降
  • 数学は 19.6→20.7 でやや上昇
  • 理科は 26.2→25.8 でほぼ横ばい
  • 英語は 21.4→20.2 でやや下降
  • 5教科平均は 22.6→22.9 で大きな変化なし

という結果でした。

全体としては、5教科平均は大きく変わっていません。

ただ、国語は取りやすくなり、社会と英語は少し厳しくなったと言えそうです。

 

「得点分布の形」もかなり大事です

平均点だけを見ると、どうしても「高い・低い」で終わりがちです。

でも、今回の資料で特に注目したいのは、得点分布の形です。

同じ平均点でも、どの層に受験生が多かったのかによって、問題の性質はかなり違います。

 

英語は「へ」の字型に近い分布

英語について県教委は、「左側が高くなった山形」と整理しています。

これは、グラフの形として見ると、いわゆる「へ」の字型に近い分布です。

低得点層に人数が集まり、点数が高くなるにつれて人数が減っていく形です。

 

つまり今回の英語は、

  • 苦手な子がかなり苦戦しやすい
  • できる子と苦手な子の差がはっきり出やすい
  • さらに、得意な子でも高得点を取り切るのが簡単ではない

という試験だったと考えられます。平均点も20.2点で、昨年度の21.4点から下がっています。

英語は「できる子は高得点を取りやすい教科」と思われがちですが、今回の分布を見ると、そう単純ではありません。

苦手な子には厳しく、得意な子にも満点近くは取りにくい、そんな問題構成だったことがうかがえます。

 

数学と理科は台形型に近い分布

一方で、数学と理科について県教委は、どちらも「台形に近い形」としています。

これは、低得点層から高得点層まで、人数が比較的均等に散らばっていることを意味します。

 

つまり数学と理科は、

  • 特定の層だけが極端に多いわけではない
  • 低得点層から高得点層まで、幅広くばらけている
  • 基礎は取れても、応用や記述で少しずつ差がついた

という見方ができます。

数学や理科は「全体的に超難問だった」というより、取れる問題はあるが、後半や思考力・表現力で差がつくタイプだったと考えると分かりやすいです。

 

各教科の特徴

ここからは、各教科ごとに見ていきます。

 

国語|平均点は上がったが、「読む」「書く」の差は大きい

国語の平均点は26.0点で、昨年度よりかなり上がりました。県教委は、国語の得点分布を「やや右寄りの中央が高くなった山形」とし、平均点も上昇したとまとめています。

 

ただし中身を見ると、基礎的な部分と、読解・記述でかなり差があります。

例えば、

  • 漢字の読みは高め
  • 漢字の書き取りはそれより低め
  • 文学的文章で心情の変化を表現する問題は8.0%
  • 説明的文章で内容を捉えて表現する問題は22.6%
  • 文章の構成や論理展開を評価する問題は17.3%
  • 古典の指示語を文脈で捉えて表現する問題は4.4%

など、「読めるか」だけでなく「言葉で表せるか」 が強く問われていました。

平均点は上がっても、記述や表現の問題はしっかり難しかった。

ここは見落とさない方がいいと思います。

 

社会|平均点は下降、資料を読む力がより必要

社会の平均点は21.8点で、昨年度より下がりました。県教委は、地理的分野の正答率が比較的低いとしています。

具体的には、

  • 本初子午線や山脈・河川の位置理解が24.2%
  • 資料と地図を関連付けて考える問題が40.3%
  • カリフォルニア州の言語分布を考察・表現する問題が13.6%
  • クラウドファンディング理解が20.2%
  • 地球温暖化が日本農業に与える影響を表現する問題が14.8%

など、資料を読んで考え、表現する問題で苦戦が目立ちました。

社会は暗記だけでは厳しい。

今回の結果は、そのことをかなりはっきり示しています。

 

数学|基本計算は取れるが、関数・説明・証明が重い

数学の平均点は20.7点で、昨年度よりやや上がりました。県教委は、「簡単な数・式の計算」の正答率平均は75.6%と高い一方で、関数の問題の正答率が比較的低いとしています。

実際、

  • 正負の数の計算 87.8%
  • 文字式の計算 82.4%
  • 標本調査 80.0%

と、基礎計算は比較的取れています。

 

一方で、

  • 確率 8.1%
  • 箱ひげ図をもとに理由を説明する問題 15.4%
  • 条件から yx の式で表す問題 5.5%
  • 条件をもとに x の値を求める問題 7.1%
  • 合同の証明 21.6%

と、関数・図形・説明・証明はかなり厳しい結果でした。

今回の数学は、まさに台形型らしく、基礎は取れるが、その先で差がつく 問題だったと言えます。

 

理科|平均点は横ばい、エネルギー分野と考察問題で差

理科の平均点は25.8点で、昨年度と大きな変化はありませんでした。県教委は、「エネルギー」を柱とする領域が比較的低いとしています。

具体的には、

  • 電力量 42.5%
  • 原子のつくり 27.3%
  • 季節風の仕組み 43.0%
  • 化学変化で質量の関係を考察する問題 6.8%
  • 凸レンズを通る光の進み方 24.4%
  • 簡易プロジェクターを作る工夫の考察 33.2%

などが低めでした。

理科も、単なる用語暗記ではなく、実験結果をもとに考えたり、条件から判断したりする力がかなり必要です。

 

英語|今回いちばん分布の特徴がはっきり出た教科

英語の平均点は20.2点で、昨年度より下がりました。県教委は、目的や場面、状況に応じて表現内容を工夫してコミュニケーションを行う大問の正答率が比較的低いとしています。

英語では、

  • リスニングで適切な英文や図を選ぶ問題は高いものもある
  • しかし、対話を続けるための質問を書く問題は14.4%
  • 自分の考えを整理して英文を書く問題は8.8%

と、「分かる」から「書ける」への壁がかなり高かったことが分かります。

そして、先ほど書いたように、得点分布は「へ」の字型に近い。

これは、英語は得意・苦手の差がはっきり出たうえで、高得点帯もそれほど厚くないことを意味します。

 

つまり今回の英語は、

  • 苦手な子にはかなり厳しい
  • できる子でも安心して高得点を取れるわけではない
  • 実際のコミュニケーションを意識した表現問題で差がついた

そんな教科だったと見てよさそうです。

 

5教科共通で見えた課題

県教委は、5教科共通の課題として、文章・資料等から読み取った情報を、既習の知識や学習内容と関連付けて考察し、自分の考えをもち、判断し、その過程や結果を表現することが十分ではないとまとめています。

 

ここが今回の入試全体の核心だと思います。

つまり今回の入試は、

  • 覚えているか
  • 解き方を知っているか

だけではなく、

  • 資料を読めるか
  • 情報をつなげられるか
  • 理由を言えるか
  • 自分の言葉で書けるか

が、かなり強く問われた入試でした。

 

最後に

令和8年度の広島県公立高校入試は、5教科平均22.9点で、全体としては昨年度と大きな変化はありませんでした。

教科別には、国語が上がり、社会と英語が下がり、数学はやや上昇、理科は横ばいでした。

 

ただ、得点分布を見ると、

  • 英語は「へ」の字型に近く、苦手な子と得意な子の差がはっきり出た
  • 数学と理科は台形型に近く、幅広い得点帯に受験生が散らばった

という違いがあります。

 

そのうえで共通して言えるのは、資料を読み、考え、表現する力がますます大事になっているということです。

これからの対策としては、

  • 基本知識を固める
  • ワークをやって終わりにしない
  • 「なぜそうなるか」を説明する
  • 記述や短い説明を書く練習をする
  • 資料問題に慣れる

このあたりがより重要になりそうです。

派手な難問対策よりも、基礎を正しく理解し、それを使って考え、言葉にする練習

やはりこれが大事だと改めて感じます。