数学

小学生向け

【百ます計算で見える「計算力」】なぜ引き算のほうが遅くなるのか

こんにちは。広島市安佐南区の完全個別指導塾オールウェイズです。

 

オールウェイズでは、小学生・中学生を対象に、授業前に百ます計算を行っています。

 

前半は足し算、後半は引き算。

 

今は引き算に取り組んでいます。

 

そして、やってみて改めて感じるのは、やはり、足し算より引き算のほうが遅い。

 

これは生徒だけではありません。

私もそうでした。

 

私自身のタイムは、

 

  • 足し算:57秒

  • 引き算:1分7秒

 

 

予想はしていましたが、やはり引き算のほうが時間がかかりました。

 

では、なぜこうなるのでしょうか。

 

 

 

引き算のほうが遅くなりやすいのは自然です

 

 

これは感覚だけの話ではありません。

 

研究でも、引き算は足し算よりも「暗記した答えをすぐ取り出す」割合が低く、途中で数えたり、頭の中で処理を組み立てたりしやすいことが知られています。つまり、足し算よりも一手間多くなりやすいのです。

たとえば、

 

  • 7 + 8 はすぐ15が出る

  • 15 - 8 は一瞬考える

 

 

こういうこと、ありますよね。

 

足し算は「組み合わせ」として覚えていることが多いのに対して、引き算は「いくつ戻るか」「何が残るか」「10をまたぐか」など、頭の中での確認が入りやすい。

 

だから、同じ百ますでも引き算のほうが遅くなりやすいのです。 

 

 

 

足し算は“前に進む”、引き算は“戻る”

 

 

ここは感覚的にも大きいところです。

 

足し算は、数を前に積み上げていく計算です。

一方で引き算は、今ある数から戻る計算です。

 

この「戻る」という感覚が、子どもにとっては少し複雑です。

 

しかも引き算では、

 

  • どこまで戻るか

  • 何を引いているか

  • いくつ残るか

 

 

を同時に意識する必要があります。

 

研究でも、引き算は数の大きさの感覚や、どの方法で解くかという“方略選択”の影響を受けやすいことが示されています。

つまり足し算よりも、頭の中でやることが増えやすいわけです。 

 

 

 

特に引っかかりやすいのは「10をまたぐ感覚」

 

 

百ますの引き算で遅くなりやすい子を見ていると、単純に計算が苦手というより、「引くときの感覚がまだ体に入っていない」ことが多いです。

 

たとえば、

 

  • 13 - 8

  • 12 - 7

  • 11 - 9

 

 

のような計算は、答えだけでなく「10をまたぐ」感覚が必要です。

 

ここが弱いと、一問ごとに頭の中で止まります。

 

つまり、タイムが遅い子はまだ処理が自動化されていないのです。

 

 

 

では、どうすれば速くなるのか

 

 

ここが大事です。

 

ただ何回もやればよい、という話ではありません。

 

 

① 足し算とのつながりで考える

 

 

引き算は、足し算とセットで考えると強くなります。

 

たとえば、

 

  • 15 - 8 = 7

 

 

は、

 

  • 8 + 7 = 15

 

 

と考えることもできます。

 

この「引き算を足し算でとらえる」考え方は、引き算の理解とスピードの両方に役立つとされています。 

 

 

② 10をまたぐ問題を重点的にやる

 

 

引き算が遅い子は、全部を一気にやるよりも、

 

  • 13 - 5

  • 14 - 6

  • 12 - 8

 

 

のような、止まりやすい問題を集中的に練習した方が伸びやすいです。

 

苦手な場所をはっきりさせて、そこを繰り返す。

これは百ますでも同じです。

 

 

③ “正確に速く”を目指す

 

 

速さだけを追うと、雑になります。

 

百ます計算で本当に大事なのは、正確に、迷わず、一定のテンポで進めること。

 

これは数学の計算全般にもつながります。

 

 

 

「このレベルの計算?」と思うかもしれません

 

 

百ます計算を見て、「このレベルの計算を今さらやる意味あるの?」と思う方もいるかもしれません。

 

ですが、こうした基本計算のスピードと精度は、そのまま計算力の土台になります。

 

実際、数学が得意な生徒ほど、難しい問題の考え方だけでなく、こうした基本計算を速く、正確に処理できます。

逆に、基本の計算で止まってしまうと、その先の文章題や応用問題でも、考える前に疲れてしまいます。

 

派手ではありませんが、こういう土台こそ最後に大きな差になります。

 

 

 

まずは「足し算のタイムに近づける」

 

 

また、生徒たちには、まずの目標として「引き算のタイムを足し算のタイムに近づけること」を意識して取り組んでもらっています。

 

いきなり完璧を目指すのではなく、まずは自分の中の“足し算との差”を縮める。

 

その意識で練習することで、

 

  • どの問題で止まるのか

  • どの数字の組み合わせで迷うのか

  • どこに時間がかかっているのか

 

 

が見えやすくなります。

 

そしてそこが見えれば、練習の質も上がります。

 

 

 

百ます計算は、ただの準備運動ではありません

 

 

百ます計算というと、「とりあえずやるもの」と思われがちです。

 

でも実際には、

 

  • 処理スピード

  • 正確性

  • 集中力

  • 自分の弱点の把握

 

 

こういったものがかなり見えます。

 

特に引き算では、

 

  • どこで止まるのか

  • どの数字の組み合わせで迷うのか

  • 焦るとどう崩れるのか

 

 

がよく分かります。

 

だからオールウェイズでは、百ます計算をただのウォーミングアップではなく、基礎力を見る大事な時間として扱っています。

 

 

 

最後に

 

 

足し算より引き算のほうが遅い。

これは多くの子にとって自然なことです。

 

でも、だからこそやる価値があります。

 

遅くなる理由を理解して、止まりやすいところを見つけて、そこを丁寧に練習する。

 

その積み重ねで、計算は確実に変わっていきます。

 

オールウェイズでは、こういう小さな差、小さなつまずきを見逃さず、一つずつ積み上げていきます。

 

派手ではありませんが、やはり基礎は裏切りません。