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【広島の高校受験】“単願制”見直しで受験が変わる!?私立無償化の影響も

こんにちは!今回は、広島の受験生・保護者の皆さんにとって重要な話題をお届けします。

先日、高校受験に関わる注目の動きが報じられました。

石破茂首相が4月22日、公立高校入試の「単願制」の見直しに向けた検討を始めるよう指示しました。

これは、希望する自治体から試験的に導入していく方向で、文部科学省とデジタル庁が動くことになります。

そもそも「単願制」とは、公立高校は原則として1校しか受験できない仕組み。

広島県もこの方式を採っていて、公立高を受ける生徒は、受験校を1つに絞るしかありません。いわば“一発勝負”です。

でも最近は、私立高校の授業料が実質無償化されたことで、「最初から私立一本に絞る」生徒も増えてきています。

その影響もあって、広島県の全日制公立高校の志願者数は年々減少。

昨年は 14,563人 → 今年は 14,284人 と、279人減。今年度もさらに減ると予測されています。

このままでは公立高離れが進む可能性もあり、制度見直しは待ったなしの状況です。

 

どんな制度になるの?

今回提案されたのは、以下のような仕組みです:

  • 複数校への志望が可能

  • 志望順位を提出し、共通試験を受験

  • 内申点や試験結果、面接なども加味して、最も志望度の高い合格校をシステムが自動で割り当て

つまり、「受かるかどうか分からないからチャレンジできない」という子が、トップ校にも思い切って挑戦できるようになるかもしれません。

「第1志望の公立がダメだったから、仕方なく私立」という流れも減ることが期待されます。

 

広島でも実現できる?課題もいろいろ

この仕組みが広島でも導入されれば、受験生の選択肢は大きく広がります。

ただ、その一方で、次のような課題も考えられます。

① 内申点の見直し

今の入試制度では内申点(通知表の成績)が合否を左右します。

新制度になったことで比重は変わったもののそれでも大きく影響しています。

これは先生たちにとっても大きなプレッシャー。

主観的な評価になりがちな部分もあり、生徒や保護者とのトラブルに繋がるケースもあります。

また、個々の先生や中学校によって評価基準も違います。

より公平で、負担の少ない評価制度に見直していくことが必要です。

広島県の内申点の仕組みについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
知っておこう!広島県公立高校入試の内申点の計算方法

 

② 入試日程の見直し

現在の広島県公立入試は 2月下旬に1回のみ

私立入試が1月〜2月中旬に終わるため、「私立→公立」の順になりますが、このスケジュールが子どもにも先生にも負担になっているという声もあります。

たとえば東京や大阪では前期・後期など複数回の受験日程があったり、調整がされています。

 

定員割れの高校はどうする?

現実問題として、公立高の中には 定員割れが続いている学校もあります。

志願者数が年々減り、地域によっては「学校を維持できない」という状況も出てきています。

思い切って統合や再編を進めることも、今後は避けられないテーマになりそうです。

 

最後に

生徒が「本当に行きたい学校」に挑戦できる制度づくりに私は大賛成です。

それに併せて、先生の負担を減らしつつ、公平な評価・入試の仕組みも整えることが大切だと考えます。

広島でも、そんな未来に向けた一歩が踏み出されることを期待したいです。

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